今日も雨降り。
晴耕雨読ではないですが、ジョン・スティーブンス『エメラルドアトラス最古の魔術書』読了。
(以下ネタバレ気味にてご注意!!)
これも、年末バタバタして「活字切れ」になっていた時に、新聞の広告で見かけて気になっていたもの。
3部作の第1巻ということですが、出だしからかなり面白いです。
まず「エメラルドアトラス」ときくと「エメラルドタブレット」を想起するのですが、両者の関連性は今回はよくわからずじまい。
本作では「タイムスリップ」が大きな鍵なのですが、ハリポタの「タイムスリップもの」とちがい、過去にバージョン違いがどんどん生じる可能性があるという設定が物語に厚みを与えていて、好感が持てました。
さらに、メインキャラの三兄弟の、それぞれの兄弟の中での位置関係というか、役割分担もいいです。
個人的には末っ子のエマと巨体のガブリエルさんの今後がスゴく楽しみです。
舞台設定としては、魔法の存在する世界というファンタジーどまんなか。
その舞台にあがった兄弟がお互いを信じる不動の心(兄弟愛)を武器に、両親を取り戻そうとするわけですが、親への心の揺れを踏み越える長女ケイトもエエ子やっ!!
時間では年の順では兄弟の真ん中のマイケルがメインにきてがっちり成長してくれるのではないかと今から期待しておりますです。
そういえば、悪いヤツの息が臭いとき「タマネギ臭い」という形容が本作では登場しています。
この表現、海外児童文学作品でもしばしば登場するような気がするのですが、これって「カブ頭」同様、一種の慣用句なのでしょうか?
(むむむ〜??)
いずれにせよ、(偉そうなことを言うようで恐縮ですが…)第1巻でこの出来です。
次巻以降、さらに練れて面白くなることを期待しております。