前回に引き続きアンデルセン神父、死の河を遡上中…
「前へ 前へ」ってなんかどこかのラグビー部の合い言葉みたいです。
その様子を見つめながら、アーカードは100年前を回想中…
その回想の中に登場するアーサー・ホルムウッド、キンシー・モリス、ジャック・セワード、エイブラハム・ヴァン・ヘルシングは、いうまでもなくブラム・ストーカー版に登場する主要登場人物で、ドラキュラ伯爵を倒したメンバーの名前です。
ヘルシング以外の3人は、ミナの親友であるルーシーに求婚したのですが、結局ルーシーは3人のうちのアーサーと婚約。ところが結婚前にドラキュラに襲われ、ルーシーは吸血鬼に…ルーシーの変化にいち早く気付いたジャック・セワードが助けを求めたのがヴァン・ヘルシングなのですが…
ここで、ブラム・ストーカー版を既に読んでいらっしゃる方はお気づきかと思いますが、ミナの婚約者(後に結婚)であり、はからずもドラキュラのロンドン行きの手助けをしてしまったジョナサン・ハーカーがこの回想シーンで全く触れられていません。
7巻10話で「渇望する一人の女」と述べられていた女性がミナ・ハーカーだとするなら、「もうドラキュラ、ミナにすっかり惚れちゃって、ジョナサン・ハーカーはとっくの昔にアーカードビューの外に追いやられたのか??」などと、バカなことも考えました(爆)
ただ、人の手によりつくられた吸血鬼は別として、ふつうに(?)吸血鬼に血を吸われると処女・童貞は吸血鬼化しますが、そうでない場合、グールになるというのがHELLSINGのルール。
ブラム・ストーカー版ではミナは結婚後にドラキュラに襲われて吸血鬼化が始まり、そのためにおでこに聖餅のあともついてしまいました。
つまりブラム・ストーカー版では非処女も吸血鬼になってしまうわけで、この点がHELLSINGとはことなるトコロ。
4巻第5話のアーカードの夢の中のセリフ「彼女の聖餅跡も消えて失せた」から、「HELLSINGのミナ」も一度は吸血鬼化したことがうかがえますから、あくまでミナは少なくともドラキュラ伯爵に血を吸われる時点では処女でなくてはいけません。
つまり、HELLSINGはブラム・ストーカー版を踏まえているものの、設定が微妙に違うために、ジョナサン・ハーカーはHELLSINGには登場してはいけない人物ということなのかもしれません。
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